ピコタン

2003年、エルメスは日常に寄り添う新たなバッグとしてピコタンを発表しました。

その着想源となったのは、エルメスの原点でもある馬具文化──なかでも、馬の飼料を入れる“フィードバッグ（飼葉袋）”のデザインです。

ピコタンは、無駄をそぎ落としたミニマルな佇まいに、たっぷりとしたマチと柔らかく丸みを帯びたフォルムが特徴。

ハンドル部分はしっかりとした作りで、手に持ったときの安定感と使いやすさが際立ちます。

開閉はシンプルな留め具で、フラップやライニングもない、まさに“エフォートレス・ラグジュアリー”を体現したバッグ。

そこには、「上質な素材こそが美しさを語る」というエルメスの哲学が息づいています。

コンパクトながら収納力もあり、気負いなく持てるこのバッグは、日々のコーディネートにも自然に溶け込みます。

そして何より、ピコタンは実用性の高さと遊び心あるフォルムで、幅広い世代に支持される存在となりました。

現代のライフスタイルにぴったりと寄り添いながら、エルメスの美学をさりげなく語る、それがピコタンの魅力です。

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