ボリード

1923年、エルメスが世界初のファスナー付きバッグを発表しました。

のちに「ボリード」と呼ばれるこのバッグは、車での移動が普及し始めた時代に、エミール=モーリス・エルメスの発想から生まれたもの。

中身を安全に守りつつ、優雅に持ち運べることを目指してデザインされました。

当初は「ブガッティ」の名で販売されており、その名は高級車メーカー・ブガッティのフロントグリルに似たフォルムに由来します。

同様の形状の製品がブガッティ社にもあったため、後に差別化を図り、フランス語でレーシングカーを意味する「ボリード」へ改名されました。

流線型のシルエット、シンプルで気品ある佇まい、実用性と美しさを兼ね備えたデザインは、エルメスの革新性とクラフツマンシップの象徴。

誕生から約100年が経った今も、ボリードは上質な日常を求める人々に選ばれ続けています。